糖尿病で運動療法を行う4つの注意点

運動

糖尿病の状態をしっかりと把握した上で、適切な運動療法を行う>

運動療法の効果として、糖尿病の症状改善を望めます。しかし、糖尿病の状態によっては誤った運動強度で行うことによって、症状を悪化させてしまう危険性もあります。

現在の糖尿病の状態はどうなのかということを、医師にしっかりと確認・相談したうえで、安全に運動療法を行いましょう。

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<注意を要する状態とは、どのような場合が挙げられるのか>

主に注意が必要な症状は、

  • ①糖尿病合併症が進行している場合
  • ②血糖コントロールが著しく不良
  • ③重症な高血圧状態にある
  • ④糖尿病壊疽がある

等の場合が挙げられます。以下に、それぞれの状態をまとめます。

①糖尿病合併症が進行している場合

糖尿病合併症

合併症が生じていても、血糖値が不安定でなければ、運動は禁忌とされません。医師へ運動の許可が得られるかを確認しましょう。
糖尿病の三大合併症として、糖尿病性腎症・糖尿病性網膜症・糖尿病性神経障害があります。

糖尿病性腎症を合併している場合、その病期によって運動強度が異なります。腎不全・透析療法を行っている場合、過度な運動は禁忌となります。

糖尿病性網膜症を合併している場合、運動による血圧上昇が網膜の出血を招くことがあります。また、増殖性の糖尿病網膜症の場合、日常生活でも力を入れることに対する制限が生じるため、運動療法は難しい状態と言えます。

糖尿病性神経障害を合併している場合、潰瘍や壊疽が起こりやすくなります。潰瘍や壊疽は足部に出来やすく、その状態のまま立位で運動を行い足部に体重負荷をかけてしまうと、症状が悪化してしまう危険性があります。足部に負荷をかけない方法で、運動療法を行いましょう。

また、自律神経障害を有する場合、運動時に心拍数や血圧が乱れやすくなるため、運動前・運動途中・運動後とこまめに血圧や心拍数を測定するようにしましょう。

②血糖コントロールが著しく不良な場合

血糖コントロールが行えていない、尿中にケトン体がある、発熱している、インスリン欠乏症の場合は、運動によって血糖値が上昇してしまいやすくなるため、注意が必要です。

また、低血糖状態で運動をしてしまうと、意識消失などの危険があるため、同様に注意が必要です。

③ 重度な高血圧状態の場合

高血圧

高血圧は、糖尿病の合併症を進行させます。それだけではなく、動脈硬化を進行させて脳梗塞・心筋梗塞を引き起こしやすくなります。そのため、運動によって血圧を上げることが禁忌となります。

④ 糖尿病壊疽がある場合

糖尿病壊疽

壊疽は切断を招くことがあります。まずは、治療に専念することが必要です。

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<糖尿病の全般に共通する注意をすること>

糖尿病の特徴として、傷が治りにくい・傷が悪化しやすいという特徴があります。そのため、傷ができるとすぐに適切な処置を行い、悪化をさせないように努めることが大切です。

傷ができたり悪化をしてしまうと、その間は運動に制限が生じてしまい、血糖コントロールが不良となりやすいです。そうなることを防ぐためにも、運動時または日常生活を送る中で傷を作らないことや予防がとても大切となります。

糖尿病患者の方には、あまり傷が悪化するということに危機感を抱いていない方も多い印象です。一度できた傷が壊疽となり、切断に至ることもあり、とても危険なことなのです。そのため、なぜ治りにくいのかを知り、危機感を持つことも、怪我の予防の上では重要となります。

<なぜ傷が治りにくく、悪化してしまうのか>

通常、傷ができるとその損傷している細胞へ酸素を送り、新陳代謝によって傷を治癒させます。糖尿病となると血流が悪く、傷を治すために必要な酸素が行きわたらなくなり、新陳代謝が低下します。

新陳代謝が遅れるため、傷が治りにくく、その上傷に外力が加わり続けると悪化をさせてしまいやすくなります。また、高血糖状態にある場合、白血球が減少し、傷による感染を起こしやすくなります。感染により、傷の悪化を加速させてしまいます。

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