食事療法で高すぎる目標は「ドカ食い」の元

高すぎる目標

私は看護師として糖尿病患者さんの生活改善指導を行ってきました。患者さんによって性格は違いますが、食事療法についてお話した際、度々、似たような答えが返ってきたのが非常に興味深かったのです。

患者A氏

「私はね、とにかくカロリーを減らすことを心がけています。以前は、欲望のままに食べていましたから。ストレスがかかると、目の前にあるものを食べたくて仕方がなかったんですよ。今は、1日のカロリーをきちんと計算し、コントロールしていますよ。特に夜は、炭水化物を絶対に口にしません。流行りの炭水化物抜きダイエットというやつです。時々、夜中に空腹が耐えられなくなって、冷蔵庫に入っているチーズを一口だけかじることはありますが」

患者B氏

「私は本当に甘いものが好きで、毎食後にデザートを食べないと気が済みませんでした。糖尿病と診断された日に心の底から反省し、私は甘いものを食べないと決めました。あの日から一度も甘いものを口にしていません。いえ、口にしないつもりだったんです。カロリーを制限した食事の後には、小さなキャンディーを一粒だけ、自分へのご褒美として与えるんです。もちろん、ノンシュガーのものを選んでいますよ」

糖尿病と診断されると、たいていの方はショックを受けて、すぐに自分の生活習慣を見直し、改善しようと努力を始めます。そして、非常に高い目標を設定するのです。

ピックアップした2人の患者さんのように、夕食では絶対に炭水化物を摂取しない、甘いものを完全にシャットアウトするといった具合に。

スポンサーリンク

高すぎる目標でストレス⇒ドカ食い

ドカ食い

その心がけは非常に素晴らしいですし、その方達の努力には頭が下がります。しかし、高い目標を達成するために準備された「意志力」というのは、なんともはかないものです。

日々の我慢を重ねていくうちに、最初は満タンだった意志力が、じわじわと使われていき、それが使い果たされた時に大きな反動が起こります。それが俗に言う「ドカ食い」です。

そして困ったことに、一度失われた意志力は、なかなか供給されません。ドカ食いに対する大きな反省が、徐々に意志力へと変化するのです。

また、意志力が低下している時には、同時に判断力も低下していきます。それが、自分の食事に対する満足感をないがしろにしたダイエット食品の選択へと繋がっていくのです。結果的にこんなに我慢して頑張っているのにうまくいかないという悪循環に陥ってしまいます。

スポンサーリンク

量ではなく質を改善し、満足感を得る

食事療法を成功させるキーワードは「満足感」です。食事療法は無理なカロリー制限を意味していません。

カロリーよりも重要なのは食事の「質」です。質のよい食事を摂取すれば、いつもより少ない量であっても満足感を得ることができ、必要なエネルギーが体に供給されます。そして、その満足感は、食事療法を継続するための「意志力」を維持するのです。

無理なカロリー制限や質の悪い食事を摂取していると、それらのストレス要因によってエネルギー不足に陥ります。体の中で、最もエネルギーを使うのは脳ですから、まず、脳がエネルギー切れとなり、大きなダメージを受けます。

そのダメージというのが意志力・判断力の低下です。自分の健康のために摂取カロリーを減らしているのに、脳は、それを「飢餓だ!緊急事態だ!」と認識し、異常なまでの空腹感を感じさせ、急いで何かを食べるよう急かすのです。

このように食事療法開始時の意志力の強い人ほど、その消耗が激しく、最終的にダメージを受けた脳に操られる傾向があります。まずは、日頃の食生活を見直し、食事のバランスを整えるところから始めましょう。

ドレッシングを塩とオリーブオイルに変えるだけでも構いません。大切なのは、毎食後に満足感を感じられることです。

健康を気遣う方向けの(宅配食)ランキング

1位:彩ダイニング

2位:やわらかダイニング

3位:美健倶楽部