エリスリトールの正しい使い方!1日の摂取量は○○

エリスリトール

最近、糖尿病患者への食事療法の1つとして、エネルギー0kcalの甘味料の使用がありますね。

数ある甘味料の中でも、私は管理栄養士としてエリスリトールを使用した製品開発に携わってきました。

エリスリトールとは

エリスリトールはショ糖の約75%の甘味をもつ四炭糖の糖アルコールです。

ブドウ糖を原料として酵母の発酵により生産される “ブドウ糖発酵甘味料” で、微量ですが果実やキノコ類、ワイン・清酒・醤油・味噌などの発酵食品にも含まれてます。糖質では唯一のカロリーゼロの甘味料とされています。

今回はエリスリトールの糖尿病患者への使用について解説させていただきます。

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エリスリトールの作用、摂取量について

エリスリトール特徴として、虫歯の原因になる酸を作らない、血糖値を上昇させない、緩下作用が弱い(=下痢を起こしにくい)ことがあげられています。

一度に摂取した時の緩下作用を起こさない単位体重あたりの量(最大無作用量)は、わが国での研究によると、成人男性で0.66g/kg体重、成人女性で0.80g/kg体重と報告されています(Nutrition Research, Vol.16, No.4, 1996)。

次に安全性についてですが、JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門委員会)により『安全性が十分に高いので、1日摂取許容量は定める必要がない(ADI not specified)』との評価を受けてます。

エリスリトールでアレルギー?

アレルギー

エリスリトールの安全性は世界的にも認証されています。にもかかわらず、近年、エリスリトール摂取における即時型アレルギーや血糖値上昇についての記事がみられます。

論文検索を行い、内容を詳細に確認しながら改めて気付かされたことがあります。『この世に100%安全な食品は存在しません!』どんな食品でも大量摂取すれば毒になります。

食品は口から摂取するもので、食中毒や食品中の成分により、必ずリスクの可能性があることは忘れてはいけません。

また、卵でも、ソバでも、魚でも、小麦でも・・・アレルギーを起こす人は起こします。今回、大きな話題となったのは、通常、アレルギーといえばたんぱく質性食品がほとんどですが、糖質であるエリスリトールでアレルギーを起こした可能性が見出されたからでしょう。

また、血糖値上昇については、結論から言えば「現在、エルスリトール単独で摂取して、インスリン分泌に影響を与えるということを科学的に証明した論文はありません。」さらに、エリスリトールはほとんど代謝されずに排泄されるため、エネルギー源にはなりません。

以上のことから、糖尿病患者によって限りなく安全性の高い甘味料といえます。

エリスリトールを使用する注意点

料理

エリスリトールは安全性が高いと言いました。

しかし、使用上の注意点として、実際に製品開発に携わった経験から注意する点はあります。それは、重篤な危険性というよりも調理特性についてです。

砂糖の調理特性

  • 甘味の付与
  • 保水性
  • 抗酸化性
  • 防腐作用
  • ゲル強度を高める
  • 結晶を作る
  • 熱凝固を遅らせる
  • アミノ酸と反応し、良い色と香りを出す
  • ペクチンのゲル形成(ジャムなど)
  • カラメル化

など多くの調理特性がありますが、すべてエリスリトールで代替できるわけではありません。甘味の付与という観点からは代替できますが、砂糖の甘味とは少し異なり、スーっとした清涼感のある甘味です。

エリスリトールの調理上の欠点

①清涼感のある甘味、少し苦みがあると感じる人もいます。

砂糖と同じように調味料として使用すると、違和感のある料理もある。

②高温加熱、長時間加熱により分解されて甘味を感じにくくなる

クッキー、パン、ケーキ、煮物には向かない。

③砂糖よりも水に溶けにくい。

飲料に溶けにくいが、よく混ぜると溶ける。

④きれいな焼き色がつきにくい。

砂糖のようにアミノカルボニル反応がうまくいかない。やはり、クッキー、パン、ケーキには向かない。

エリスリトール以外の甘味料

このような理由から、現在、薬局やドラッグストア等ではエリスリトール以外の成分を含む甘味料が販売され(シュガーカットゼロ、パルスィートなど)、エリスリトールの欠点を補っており使用しやすいかと思われます。

ただ、パルスイートなどはエリスリトールと比較して価格は高いことが特徴です。調味料程度なら価格も気にならないかもしれませんが、継続的にお菓子に入れることを考えるとエリスリトール単独の方がお得といえます。

エリスリトールの特徴を活かしたデザート

では・・・ここでエリスリトールの特徴を生かしたデザートをご紹介します!!

それは・・・昔なつかしのカスタードプディングです!

カスタードプディング

<分量> (70g×3個分)

卵・・・50g

牛乳・・・120cc (低脂肪牛乳を使用するとさらに低エネルギーになります)

エリスリトール・・・40g

<作り方>

①材料をすべて混ぜて、湯銭で60℃まで温めます。

(エリスリトールが溶けやすくなる上にすだちを抑えることができます)

②カップに70gずつ入れ、蒸し器で15分間蒸します。

(蒸し器で80℃~90℃になるように蒸気を逃がしながら加熱することで、エリスリトールの分解を抑え、甘味を保つことができます。また、高温によるすだちも抑えられ、食感の良いプディングに仕上がります。)

☆牛乳の量を少し増やすと軟らかめに仕上がりますが、今回は形のしっかりした昔ながらの蒸しプリンを紹介しました。

エリスリトールの清涼感を生かしたデザートです。上記の欠点を全てクリアしており、不足しがちなカルシウム補給としてもお勧めです。しかし、安全性を考慮して1日1個までが目安でしょう。

糖尿病患者にとってプディングはなかなか難易度の高い食品といえますが、これなら安心して召し上がることができ、血糖値上昇にも影響を与えにくいことが確認されています。

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