日本には春夏秋冬あり、中でも夏と冬は糖尿病の人にとって食べ物の誘惑の多いイベントがあります。
今回は、暑い夏に陥りがちな甘い誘惑についてまとめました。
【夏は誘惑がたくさん!?】
過ごしやすかった初夏を過ぎて夏を迎えると、暑さを理由に様々な誘惑が出てきます。
夏は熱中症などに注意しなくてはいけませんし、特別屋外や猛暑の中で作業をしている人でなくても、夏バテになったりします。
真夏にはげっそり痩せてしまいそうな気もしますが、実は夏こそ危ない誘惑がたくさんあるのです。
春よりも運動量が減っていませんか?
クーラーの効いた部屋にこもっていませんか?
<夏のあま~い誘惑は?>
・風呂上りのビール
・熱いときにはやっぱりアイス!!
・熱中症になるから、動くのは危険よね?涼しい部屋でまったりしよう。
・たくさん汗をかいたから、スポーツドリンクを飲まないと熱中症になっちゃうよね?
・クーラーの効いた部屋にいるから、食欲は落ちません!!
思い当たるもの、ありましたか?
我が家なんてアイスはマストアイテムですからねぇ。
子供もいるし1つずつ買うより安上がりなので、ついついファミリーサイズを買ってしまいます。
運動が大好きな私も、さすがに早朝か夜にしか運動しなくなるので(さすがに真夏の真っ昼間にランニングは危険)、暑い時期は運動量が落ちます。
好きでやっている人達でもセーブするようになるので、糖尿病コントロールのために運動をしている人は、ぐっと減ることでしょう。
それでいてクーラーの効いた部屋にいるので、食欲は落ちません。
動いていない割に食べてしまい、カロリーオーバーとなってしまうのです。
【糖尿病の人が特に注意すべきなのは、水分の摂り方】
熱中症を予防するためには、どんな水分を摂ったらよいと思いますか?
スポーツドリンク?
一番よいのは、「飲む点滴」と言われる経口補水液です。
OS-1に代表される経口補水液には、100mlでも1.8gとスポ―ツドリンクのような糖分は含まれておらず、それでいて汗で喪失する塩分をしっかり補ってくれます。
熱中症対策や嘔吐下痢症のとき、スポーツドリンクを飲んでしまう患者さんがいます。
しかし、スポーツドリンクは糖分が高く、糖尿病の人にはとても危険な飲み物です。
血糖コントロールがガタガタにくずれてしまうこともありますから。
それでいて本当に必要な塩分が足りずに、結局熱中症を起こしてしまいます。
糖尿病もしくは境界にいる人が真夏に注意しなくてはならないのは、水分の摂り方です。
<こんな飲み物はNG!>
・アイスコーヒー
・ジュース
・スポーツドリンク
・炭酸飲料
・ビール
どれも暑い時に飲むのは、最高です。
そして、夏こそたった一杯では済まなくなります。
風呂上りのビールも、1日おきが毎日になってしまいます。
1日に何度も口にする飲み物だからこそ、注意が必ようなのです。
これらに含まれる糖質は、とても運動量の低下した夏に消費できるものではありません。
水分だけで何十グラムもの糖分を摂取してしまうのですから、運動不足と相まってダブルパンチです。
私は暑い時期のスポーツには、経口補水液を持参します。
スポーツドリンクよりも糖分が少ないし、体に効率的に塩分を摂取できるので、パフォーマンスが落ちません。
マラソン大会で熱中症になってしまったときも、経口補水液のゼリーを1パック飲んだら、嘔吐に加え39度あった熱が3時間たらずで下がりました。
本当に熱中症が心配なら、経口補水液。
夏だからと、スポーツドリンクへ安易に手を伸ばしてはいけません。
夏はたくさんの誘惑がありますが、糖尿病の人に一番注意して欲しいのは水分の摂り方なのです。
また、涼しい部屋で冷たい飲み物&食べ物ばかりだと、身体が冷えます。
身体が冷えると代謝も落ちますから、より一層の悪循環を招きます。
お風呂上りに、キンキンに冷えたビールやアイスコーヒーは最高です。
わかります。
しかし、飲み物を制するものは夏を制するのです。
ご注意あそばせ。