たかが易感染性と侮るな!!糖尿病の知られざる合併症

易感染性

糖尿病の合併症というと網膜症・腎症・神経障害、そして足の壊疽がよく知られていますが、実は他にも全身に影響するこわーい合併症があるのをご存じでしょうか?

今回は、意外と知られていない合併症、易感染性についてお伝えします。

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【糖尿病といえば3大合併症・・・だけじゃない!】

糖尿病は、高血糖状態が持続することで血管にダメージを加えます。

そのため、血管に関連した様々な合併症を併発するようになります。

合併症として知られるのは、網膜症・腎症・神経障害の3大合併症。

加えて、健常人の約7倍!糖尿病壊疽はなぜ起こる?

でもお伝えしているように、 足の末端の血流が保たれなくなって壊死します。

これらは、細い血管によって血流が保たれている場所です。

そのため、糖尿病にかかるとまずダメージを受ける場所なのです。

しかし、この3大合併症の他にも糖尿病には怖い合併症があります。

それは「易感染性」です。

通常なら問題にならないもしくは軽症で済むような感染症が、糖尿病の人は重症化したり、難治性になってしまうものです。

3大合併症も壊疽も、怖い合併症です。

しかし、この易感染性も侮れないのです。

【たかが〇〇が重症化!】

糖尿病の患者さんは、

①免疫機能の低下

②血流障害

③神経障害

によって、日常接するようなちょっとした菌やウイルスでも重症化したり、ずっと治らず慢性化してしまったりします。

例えば、風邪をひいたとします。

健康な若い人なら、仕事をこなしながらでも数日で治るものが、重度の肺炎になって人工呼吸器につながれることもあるのです。

ですから、糖尿病の人にとってインフルエンザの流行する冬はとても危険、ということになりますね。

また、足にちょっとした擦り傷を負うことは誰しもあります。

ケガしたことにすら気づかないような傷から病原体が侵入し、足が真っ赤に腫れあがって蜂窩織炎になったり、場合によっては全身に菌が回ってしまう肺血症を起こして死亡することもあるのです。

たかが風邪、たかが擦り傷でも命とりになってしまうのが、糖尿病なのです。

【水虫とタコで、骨が溶けた!?】

私が勤務先の病院で遭遇した、印象的なケースをご紹介しましょう。

ある日、40代の男性が水虫の治療を希望して皮膚科を受診しました。

診察室で靴下を脱いだ足を見ると、一目見て「これ、水虫だけじゃないよね!?」という異様な状態でした。

じっくり足を観ると、足の裏(足底)も足の甲(足背)もやたらグジュグジュしています。

足底にはタコとおぼしきものがあり、足背にはキズというか穴が開いています。

そして水虫のいそうな変色した爪でした。

どうやら、足のタコがキズとなり、そこから水虫の原因である白癬菌が入り込んだようです。

男性の足背にあるキズを洗浄すると、足底から水が出てくるではありませんか!

いやいや、そんなはずは・・・と思いましたが、確かにノズルを付けて足背のキズを洗浄しようとすると、そのノズルの先はどんどん足の中へと入り込んでしまうのです。

やっぱり足に、穴が開いているのは事実。

でも、足背には骨がありますよね。

いやーな予感がしつつも、レントゲンで確認すると・・・なんと、足の骨が一部溶けていたのです!!

驚くべきことに、骨が溶けて足に貫通するような穴が開いているというのに、男性は全く痛みを訴えません。

これは、神経障害がある証拠。

採血で確認してみると、HbA1cはなんと14%‼

HbA1cの正常値は6.5%未満ですから、倍以上の数値です。

この男性、

水虫(白癬菌)+ キズ(タコ)+ 無治療の糖尿病 → 足底と足背が貫通し骨が溶けた

のです。

彼はその後形成外科で手術・入院し、なんとか下肢の切断を免れました。

しかし、一歩間違えればたかが水虫とタコで、足を失うことになっていたのです。

本当に、糖尿病による易感染性は恐ろしいですね。

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まささび

まささび

スイーツ大好きの、現役ママナースです。 おいしいものを食べるため、ランニングとロードバイクで体重管理を頑張ってます(*^-^*)

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